大人の日本酒入門【2026年版】|最初の1本におすすめの定番5銘柄と、居酒屋で「わかってる人」になる頼み方

📅 2026年7月更新:本記事の商品情報・価格・サービス情報は2026年7月時点の最新情報に更新済みです。
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ウイスキー、コーヒーときて、40代の「大人の嗜み」として次に来るのが日本酒です。ところが日本酒は、ラベルに並ぶ「純米大吟醸」「特別本醸造」「精米歩合50%」といった漢字の壁が高く、なんとなく敬遠している人が多いジャンルでもあります。この記事では、覚えるのはたった3つという最小限の知識と、最初の1本に選ぶべき定番5銘柄、そして居酒屋で「お、詳しいですね」と言われる頼み方までを、40代の目線でまとめました。

ケン
ケン

こないだ取引先との会食で「日本酒どうします?」って振られてさ。メニューに知らない名前がズラッと並んでて、結局「じゃあビールで」って言っちゃったんだよね…

タケ
タケ

あるあるだな。でも日本酒って、実は覚えることが3つしかないんだ。それさえ押さえれば、初対面のメニューでも自分の好みに近い1本を選べるようになる

ケン
ケン

3つ?精米歩合とか、純米とか吟醸とか、あんなにいっぱい書いてあるのに?

タケ
タケ

あれは全部「製法の説明」であって、味の説明じゃないんだよ。味を決めるのは別の軸。①香りの強さ ②味の濃さ ③温度——この3つだけ

ケン
ケン

急に簡単になった気がする…!

タケ
タケ

だろ。しかも9月は「ひやおろし」の季節だ。夏を越して丸くなった酒が一斉に出てくる、日本酒デビューには最高のタイミングだよ

なぜ40代からの日本酒なのか

20代の飲み会で出てくる日本酒は、たいてい「とりあえず熱燗」でした。安い酒を無理に温めて、翌日に頭痛を残す——そんな記憶で日本酒を敬遠している人は少なくありません。でもそれは、日本酒というジャンルの入口を間違えていただけの話です。

いまの日本酒は劇的に変わりました。冷やして白ワイングラスで飲むフルーティーな純米大吟醸、キリッと辛口で刺身を引き立てる食中酒、微発泡のスパークリング清酒。海外での日本酒人気も年々高まり、輸出額は10年前の数倍規模に成長しています。世界が価値を認めているものを、日本人が「なんとなく古くさい」と敬遠しているのは、控えめに言ってもったいない。

そして40代にとって、日本酒には実用的なメリットもあります。アルコール度数15%前後は、ウイスキー(40%以上)よりはるかに緩やか。1合(180ml)をゆっくり味わう飲み方は、ハイボールをハイペースで重ねるより肝臓に優しく、翌朝に響きにくい。「量を減らして質を上げる」という、まさに大人向けの飲み方に自然と移行できます。

加えて、会食や接待の場面で「日本酒がわかる」というのは、思っている以上に強いカードです。相手の好みを聞いて1本選べる。それだけで、場の空気を作れる人になります。

覚えるのは3つだけ。日本酒の最小限の教養

1. 味の地図は「香り × 味の濃さ」の4分類で足りる

日本酒サービス研究会(SSI)が提唱する4タイプ分類を知っておくと、ラベルの漢字に振り回されなくなります。縦軸に香りの高さ、横軸に味の濃さを取った、たった4つのマス目です。

タイプ特徴代表的な酒質合う料理おすすめの温度
薫酒(くんしゅ)香り高く軽快。果実のような香り大吟醸・吟醸白身魚のカルパッチョ、フルーツ10〜15℃(冷やして)
爽酒(そうしゅ)香り控えめ・軽快。スッキリ辛口本醸造・普通酒・生酒冷奴、刺身、天ぷら5〜10℃(よく冷やして)
醇酒(じゅんしゅ)香り控えめ・コクあり。米の旨み純米酒・生酛・山廃煮物、焼き鳥、鍋15℃〜40℃(常温〜ぬる燗)
熟酒(じゅくしゅ)香り高く濃厚。熟成の複雑さ古酒・長期熟成酒中華、鰻、チーズ常温〜熱燗

初心者が最初に飲むべきは薫酒か爽酒。ワインでいえば「まず白から」と同じ発想です。醇酒は米の旨みが強く、慣れないと「重い」と感じることがあります。

2. 「純米」と「本醸造」の違いは、たった1行で説明できる

ラベルの分類は複雑に見えますが、判断基準は2つしかありません。①醸造アルコールを添加しているかどうか、②米をどれだけ削ったか(精米歩合)。それだけです。

純米酒米・米麹・水だけ。米の旨みがしっかり出る
本醸造酒少量の醸造アルコールを添加。スッキリ・キレのある味に
吟醸酒精米歩合60%以下。低温でじっくり醸し、フルーティーな香り
大吟醸酒精米歩合50%以下。さらに華やかで繊細
純米大吟醸上の2つの合わせ技。米の旨みと華やかな香りの両立

ここで多くの人が誤解するのが「醸造アルコール=安酒の混ぜもの」という思い込みです。実際には、香りを引き出しキレを与えるための技術で、本醸造の名酒は数多く存在します。八海山も久保田も、代表銘柄は本醸造や吟醸です。「純米が偉い」ではなく「味の方向性が違うだけ」と覚えてください。

3. 温度で酒は化ける。これが日本酒最大の遊びどころ

世界の酒の中で、日本酒ほど5℃から55℃まで温度を自在に変えて楽しむ酒は他にありません。しかも日本語には温度ごとの美しい呼び名があります。

雪冷え(5℃)香りは閉じるがキレは最高。夏の爽酒に
花冷え(10℃)大吟醸のベストゾーン。香りと味のバランスが取れる
涼冷え(15℃)純米吟醸に。旨みがふくらみ始める
常温・冷や(20℃)酒本来の姿。良い酒ほど常温でうまい
人肌燗(35℃)米の香りがふわっと立つ。純米酒の真骨頂
ぬる燗(40℃)日本酒好きが最も愛する温度帯
上燗(45℃)/熱燗(50℃)キレが立つ。冬の醇酒や熟酒に

同じ1本を冷やと燗で飲み比べる——これだけで一晩楽しめます。ちなみに燗をつけるなら電子レンジより湯煎が断然おすすめ。徳利を60℃前後のお湯に3分ほど浸すだけで、ムラなく美しく温まります。

タケ
タケ

迷ったら「ぬる燗」だ。40℃前後は、たいていの純米酒がいちばん機嫌よくなる温度なんだよ

最初の1本におすすめの定番5銘柄【2026年版】

ここからは、全国どこでも手に入り、価格も現実的で、日本酒の「軸」を作れる5本を選びました。いきなり幻の銘柄を探しに行くのではなく、この5本を飲み比べれば、自分の好みの座標がはっきり分かります。

1本目:獺祭 純米大吟醸45(旭酒造/山口)|まずここから。日本酒の「香り」を知る1本

日本酒に興味を持った人が最初に手に取るべき1本を1つだけ挙げるなら、これです。山口県・旭酒造の獺祭(だっさい)は、精米歩合45%——つまり米を55%も削って造る純米大吟醸を、全国のスーパーや酒販店で買える価格帯(720mlで3,000円前後)に落とし込んだ、日本酒の常識を変えた銘柄です。

味わいはメロンや洋梨を思わせる華やかな吟醸香と、透明感のある甘み。日本酒特有の「アルコール感」がほとんど前に出ないので、「日本酒は苦手」と言っていた人がこれで印象を180度変える、というのは本当によくある話です。ワイングラスに注いで、10℃前後で。

獺祭のもう一つの価値は「基準になれる」ことです。獺祭を知っていれば、他の酒を飲んだときに「獺祭より香りが穏やかだな」「獺祭より甘みが少ないな」と、自分の中に物差しができます。入門の1本というのは、そういう意味でも重要なのです。

蔵元旭酒造(山口県岩国市)
分類純米大吟醸
精米歩合45%
アルコール度数16%前後
味わい華やかな吟醸香・上品な甘み・透明感
タイプ薫酒
おすすめ温度10〜13℃(花冷え)
価格目安720ml 約3,000円/1800ml 約5,500円

こんな人におすすめ

  • 日本酒の「華やかな香り」を初めて体験したい人
  • 日本酒が苦手だと思い込んでいる人
  • 贈り物として外さない1本を探している人
  • ワイングラスで飲む新しい日本酒を試したい人
タケ
タケ

まずこれ。全国どこでも買えて味の基準になる。「獺祭を知っている」だけで会話が回るのも大きい

2本目:久保田 千寿(朝日酒造/新潟)|「淡麗辛口」を体で覚える食中酒の教科書

新潟が生んだ「淡麗辛口」という言葉を世に広めたのが、朝日酒造の久保田シリーズです。中でも千寿(せんじゅ)は吟醸酒で、価格は720mlで1,700円前後。獺祭が「香りを楽しむ酒」なら、こちらは「料理を邪魔しない酒」の代表格です。

口に含むとスッと入り、余韻が驚くほど短い。この「消えの良さ」こそが淡麗辛口の本質で、刺身や天ぷらといった繊細な和食と合わせたとき、料理の味を上書きせずに口の中をリセットしてくれます。獺祭を先に飲んでからこれを飲むと、「香りがない=物足りない」ではなく「これは料理と組む酒だ」という設計思想の違いがはっきり分かります。

居酒屋のメニューでもほぼ必ず見かける銘柄なので、会食で無難に外さない選択肢としても優秀。「久保田の千寿を冷やで」と言えば、店員も相手も納得の1杯が出てきます。

蔵元朝日酒造(新潟県長岡市)
分類吟醸
精米歩合50%(麹米)/55%(掛米)
アルコール度数15%前後
味わい淡麗辛口・キレのある後味
タイプ爽酒
おすすめ温度8〜12℃(冷や)/40℃(ぬる燗)も good
価格目安720ml 約1,700円/1800ml 約3,300円

こんな人におすすめ

  • 刺身や和食と一緒に飲みたい人
  • 甘い日本酒が苦手な人
  • 会食で無難かつ通っぽい1本を選びたい人
  • 冷やと燗の飲み比べを試してみたい人
タケ
タケ

獺祭の次はこれ。「香りで飲む酒」と「料理と飲む酒」の違いが体でわかる

3本目:八海山 特別本醸造(八海醸造/新潟)|燗にして真価が出る、日常の名酒

「毎日飲んでも飽きない酒」という基準で選ぶなら、八海山の特別本醸造です。720mlで1,300円前後という日常価格でありながら、雑味のない澄んだ味わいは、価格の数倍のクオリティと評されます。新潟の淡麗系ですが、久保田よりわずかに旨みがあり、その分だけ料理の幅が広い。

この酒の真価はにあります。40〜45℃のぬる燗にすると、冷やでは控えめだった米の香りがふわりと立ち上がり、味に丸みが出ます。「日本酒の燗は苦手」という人の多くは、燗に向かない酒を熱くしすぎているだけ。八海山のぬる燗は、その誤解を解くのに最適な1本です。

本醸造=格下、という誤解を打ち破る意味でも、ぜひ飲んでほしい銘柄です。醸造アルコールの添加は、味を薄めるためではなく、キレと香りを整えるための技術——それを舌で理解できます。

蔵元八海醸造(新潟県南魚沼市)
分類特別本醸造
精米歩合55%
アルコール度数15.5%前後
味わい淡麗かつ柔らかな旨み・クリアな後味
タイプ爽酒〜醇酒
おすすめ温度40〜45℃(ぬる燗〜上燗)が最高
価格目安720ml 約1,300円/1800ml 約2,400円

こんな人におすすめ

  • 燗酒の魅力を知りたい人
  • 毎日の晩酌用に常備できる1本が欲しい人
  • コストパフォーマンスを重視する人
  • 鍋や煮物と合わせたい人
タケ
タケ

湯煎で40℃。これで「燗って旨いんだ」って分かる。電子レンジはムラが出るからやめとけ

4本目:作 恵乃智 純米吟醸(清水清三郎商店/三重)|いま最も評価が高い「モダン日本酒」

伊勢志摩サミットの乾杯酒に選ばれたことで一気に知名度を上げた、三重県鈴鹿の「作(ざく)」。中でも恵乃智(めぐみのとも)は、モダン日本酒と呼ばれる新しい潮流を代表する1本です。

味わいの特徴は、華やかさと透明感の絶妙なバランス。獺祭ほど甘くはなく、久保田ほど辛くもない。マスカットのような繊細な香りに、綺麗な酸が寄り添い、飲み終わりにスッと消えていきます。この「酸のきれいさ」が現代の日本酒トレンドの核心で、白ワインを飲む人にも驚かれる完成度です。

獺祭・久保田・八海山という定番3本を飲んだあとにこれを飲むと、「日本酒っていま、こんなに進化してるのか」と実感できます。飲食店で日本酒に強い店かどうかを見極めるリトマス試験紙としても使える銘柄で、メニューに作があれば、その店は信頼していい店です。

蔵元清水清三郎商店(三重県鈴鹿市)
分類純米吟醸
精米歩合60%前後
アルコール度数15%前後
味わい繊細な果実香・きれいな酸・すっきりした余韻
タイプ薫酒
おすすめ温度10〜15℃(花冷え〜涼冷え)
価格目安720ml 約1,800円前後

こんな人におすすめ

  • いまの日本酒のトレンドを知りたい人
  • 白ワインが好きな人
  • 会食で「詳しい人」と思われたい人
  • 定番3本を飲んだ次の1本を探している人
タケ
タケ

これを頼めるようになったら初心者卒業だ。メニューに作がある店は当たりだよ

5本目:菊水 ふなぐち一番しぼり(菊水酒造/新潟)|200mlの缶。日本酒入門の最終兵器

最後は変化球です。新潟・菊水酒造の「ふなぐち一番しぼり」は、200mlのアルミ缶に入った本醸造生原酒。1本300円前後で、コンビニでも買えます。ただし中身は本気で、加熱処理も加水もしていない「生原酒」——蔵で搾りたてを飲むあの濃厚な味を、缶に閉じ込めたものです。

アルコール度数は19%と高め。口に含むと濃密な米の旨みが広がり、これまでの4本とはまったく別の飲み物のように感じます。「日本酒って薄いよね」という印象を持っている人には、まさに衝撃の1本になるはずです。

そして何より、この缶が最強なのは「失敗できる」という点です。四合瓶(720ml)を買って口に合わなかったときのダメージは小さくありませんが、300円の缶なら気軽に試せる。冷蔵庫に何本か常備して、少しずつ違う銘柄の缶を試していく——これが最もコスパの良い日本酒入門ルートです。キャンプや車中泊のお供にも最適。

蔵元菊水酒造(新潟県新発田市)
分類本醸造 生原酒
精米歩合70%
アルコール度数19%前後
味わい濃厚な米の旨み・とろりとした口当たり
タイプ醇酒
おすすめ温度5〜10℃(よく冷やして)
価格目安200ml缶 約300円

こんな人におすすめ

  • まず少量で日本酒を試したい人
  • 濃厚で飲みごたえのある酒が好きな人
  • キャンプ・アウトドアに日本酒を持っていきたい人
  • 冷蔵庫に日本酒を常備したい人
タケ
タケ

これは反則級にうまい。ただし19度あるから、缶チューハイの感覚で開けると足をすくわれるぞ

入門5銘柄 比較表

銘柄産地タイプ味の方向ベスト温度価格(720ml)
獺祭 純米大吟醸45山口薫酒華やか・上品な甘み10〜13℃約3,000円
久保田 千寿新潟爽酒淡麗辛口・キレ8〜12℃約1,700円
八海山 特別本醸造新潟爽酒〜醇酒柔らかな旨み40〜45℃約1,300円
作 恵乃智 純米吟醸三重薫酒繊細な香り・きれいな酸10〜15℃約1,800円
菊水 ふなぐち一番しぼり新潟醇酒濃厚・生原酒5〜10℃約300円(200ml缶)

おすすめの順番は、①菊水の缶で試す → ②獺祭で香りを知る → ③久保田で食中酒を知る → ④八海山を燗にする → ⑤作で現代を知る。この5本を順に飲めば、日本酒の座標軸は完成します。総額で1万円弱、期間にして1〜2か月。趣味の初期投資としては破格です。

居酒屋で「わかってる人」に見える頼み方5つ

1. 「辛口で」ではなく「スッキリ系で」と言う

実は日本酒の「辛口」は、糖分の量を示す日本酒度という指標に由来する言葉で、味覚の辛さとは違います。日本酒度が高くても、酸やアミノ酸のバランスで甘く感じる酒はたくさんあります。「スッキリ系」「軽めで」「料理に合わせやすいもの」と伝えるほうが、店員は正確に選べます。

2. 料理を先に言う

「刺身を頼んだので、それに合うものを」——これが最も的確な注文です。日本酒は本来、料理と合わせるための酒。ソムリエにワインを選んでもらうのと同じ発想で、料理を軸に相談すれば失敗しません。

3. 「飲み比べセット」を最初に頼む

3種×60mlのセットが1,000〜1,500円程度で用意されている店は多く、これが最も効率のいい学習法です。同じ夜に3タイプを比べられるので、自分の好みが一発で分かります。2杯目からは、そのセットで一番好きだったものを1合で——これが賢い流れです。

4. 「今日のおすすめ」「季節もの」を聞く

日本酒には明確な季節があります。春は新酒と花見酒、夏は夏酒(低アルコール・爽快系)、秋はひやおろし(夏を越して熟成した円やかな酒)、冬は搾りたて生酒と燗酒。「今の季節のおすすめは?」と聞くだけで、店側は「この人は分かってる」と判断します。9月〜10月ならまず間違いなく、ひやおろしを勧められます。

5. 「和らぎ水」を頼む

日本酒と一緒に飲む水を和らぎ水(やわらぎみず)といいます。ウイスキーのチェイサーと同じ役割で、口をリセットして次の一口を美味しくし、悪酔いも防ぎます。「和らぎ水もお願いします」と言えるかどうかは、日本酒への習熟度がはっきり出るポイント。しかも健康にも効くので、一石二鳥です。

ケン
ケン

和らぎ水…! その言葉、明日から使う

タケ
タケ

形から入るのも悪くない。ただ本当の理由は健康のためだからな。次はその話だ

40代が知っておくべき、日本酒との付き合い方

純アルコール量で管理する

厚生労働省が2024年2月に公表した「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」では、生活習慣病のリスクを高める飲酒量は、1日あたりの純アルコール摂取量が男性40g以上、女性20g以上とされています。純アルコール量は「容量(ml) × 度数(%) ÷ 100 × 0.8」で計算できます。

日本酒 1合(180ml・15%)純アルコール 約21.6g
ビール 中瓶1本(500ml・5%)純アルコール 約20g
ハイボール 1杯(ウイスキー30ml・43%)純アルコール 約10.3g
ふなぐち1缶(200ml・19%)純アルコール 約30.4g

つまり日本酒なら1日1〜1.5合が、40代が長く楽しむための現実的なラインです。ふなぐちは1缶で1.4合相当なので、缶だからと油断しないこと。

週2日の休肝日と、和らぎ水

γ-GTPやALTの数値が気になり始めるのが40代です。日本酒を趣味にするなら、週2日の休肝日飲酒量と同量以上の水はセットで習慣にしてください。「量を飲む趣味」から「質を味わう趣味」に切り替えることこそが、40代からの日本酒の正しい始め方です。

健診の数値が気になっている人は、【40代のγ-GTP】50を超えたらどうする?も併せて読んでおくと、飲む量の判断がしやすくなります。

⚠️ 大前提として

  • 飲酒は20歳になってから。妊娠中・授乳中の飲酒は避けてください
  • 飲酒運転は法律で固く禁じられています。翌朝もアルコールは残ります
  • 服薬中の方、肝機能に指摘のある方は必ず医師に相談してください
  • 体質的にアルコールを分解できない人がいます。無理に勧めるのはハラスメントです

家で1ランク上げるなら、酒器と保存に投資する

グラスを変えるだけで香りは倍になる

「おちょこで飲むのが日本酒」というのは、実はもう古い常識です。香りの高い薫酒(大吟醸系)は、白ワイングラスで飲むと香りの立ち方がまったく変わります。ボウルの広さが香りを溜め、口をすぼめた形状がそれを鼻に届ける。獺祭をおちょことワイングラスで飲み比べると、同じ酒とは思えないほど差が出ます。

逆に、燗酒や醇酒には陶器のぐい呑みが合います。熱を保ち、口当たりが柔らかくなるからです。ワイングラス1脚+陶器のぐい呑み1つ——この2種類があれば、家での日本酒はほぼカバーできます。

開栓後は「冷蔵庫で立てて保存」が絶対

日本酒は光と熱と空気に極端に弱い酒です。ワインのように寝かせて保存するのはNGで、必ず冷蔵庫で立てて保管します。寝かせるとキャップとの接触面が増え、劣化と匂い移りの原因になります。

開栓後の目安は、生酒なら1週間以内、火入れした酒でも2〜3週間以内に飲み切るのが理想。四合瓶(720ml)を選ぶのは、この点でも合理的です。一升瓶(1800ml)は割安ですが、開けてから飲み切るまでの時間を考えると、初心者にはおすすめしません。

燗をつけるなら、湯煎用の徳利を1本

電子レンジでの燗は、局所的に温度が上がってアルコールだけが飛び、味のバランスが崩れます。鍋に60℃程度のお湯を張り、徳利ごと3分ほど浸ける湯煎が、家庭でできる最も美しい燗のつけ方。温度計付きの徳利や、燗用のちろりがあると失敗しません。

よくある質問(FAQ)

Q. 「日本酒は悪酔いする」って本当?

A. 日本酒そのものが悪酔いしやすいわけではありません。原因の大半は①度数の認識ミス(15〜19%あるのにビール感覚で飲む)②チャンポン ③水を飲まないの3つです。1合=ビール中瓶1本相当と覚え、和らぎ水をこまめに飲めば、翌朝の残り方はまったく変わります。

Q. 一升瓶と四合瓶、どっちを買うべき?

A. 初心者は四合瓶(720ml)一択です。単価は割高ですが、開栓後の劣化を考えると飲み切れるサイズが正解。それに、いろいろな銘柄を試したい時期に一升瓶を買うと、冷蔵庫を1本に占領されて他が試せなくなります。

Q. 賞味期限はある?古い酒は飲める?

A. 日本酒に賞味期限表示の義務はなく、製造年月のみが記載されています。火入れした酒なら製造から1年程度、生酒なら冷蔵で半年程度が目安。それを過ぎても飲めなくなるわけではありませんが、色が黄色く変化し、香りが変わります。冷暗所(できれば冷蔵庫)で保管し、早めに飲むのが基本です。

Q. ふるさと納税で日本酒を選ぶのはあり?

A. かなりアリです。日本酒は地方の酒蔵が返礼品として出していることが多く、普段は流通していない地元限定の銘柄に出会えます。ただし配送時期が指定できないものもあるので、夏場に生酒が届くケースには注意。冷蔵配送かどうかを確認しましょう。

Q. 日本酒好きへの贈り物は何を選べばいい?

A. 相手の好みが分からないなら獺祭が最も外しません。もう少し攻めるなら、作や新政といった現代系。ただし本当に好きな人は自分で買っているので、むしろ酒器(ワイングラス・錫のぐい呑み)のほうが喜ばれるケースも多いです。

Q. 「ひやおろし」とは何ですか?

A. 冬に搾って一度火入れした酒を、夏の間じっくり蔵で寝かせ、秋に2度目の火入れをせずに出荷する酒のことです。夏を越したことで角が取れ、まろやかになった味わいが特徴で、例年9月頃から店頭に並びます。日本酒デビューが秋なら、まずこれを狙ってください。

ケン
ケン

よし、今度の会食は僕が仕切ってみる。「刺身に合うスッキリ系を」って言えばいいんだよね

タケ
タケ

完璧だ。そこに「今日のおすすめや季節ものはありますか?」を足せば、店員が味方になる

ケン
ケン

あとは和らぎ水…!

タケ
タケ

そう。しかも水を飲むと翌日が全然違う。40代の飲み方って、結局そういうことだよ

ケン
ケン

量じゃなく質、か。ウイスキーのときも同じこと言ってたな

タケ
タケ

大人の趣味って全部そこに行き着くんだよ。まずは300円の缶から始めてみな

まとめ:3つ覚えれば、日本酒はもう怖くない

日本酒の入口が高く見えるのは、ラベルに製法の情報ばかりが書かれていて、肝心の「味」が書かれていないからです。でも実際に覚えるべきは①香りの高さ ②味の濃さ ③温度の3つだけ。この座標さえ持てば、初めて見る銘柄でも自分の好みに近い1本を選べます。

最初の1本は、300円の菊水 ふなぐち一番しぼりで気軽に。そこから獺祭 純米大吟醸45で香りを、久保田 千寿で食中酒を、八海山 特別本醸造で燗を、作 恵乃智で現代の日本酒を知る。この5本を巡るだけで、あなたは十分に「日本酒がわかる人」になります。

そして忘れてはいけないのが、和らぎ水と週2日の休肝日。40代の趣味は、長く続けられてこそ価値があります。9月のひやおろしを、いい酒器で、ゆっくりと。今年の秋の楽しみが、ひとつ増えました。

この記事を書いた人|イケオジPRO編集部(運営: Miyabi)
日本在住の運営者Miyabiと編集部が、メーカー公式情報・各ECサイトのレビュー・専門メディアの公開情報を調査して執筆しています。実機検証を行った記事ではその旨を明記します。 コンテンツ制作ポリシー

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